2007-05-20

書・書道・臨書:臨書「曹全碑」


 隷書(れいしょ)体のなかでも標準を行く「曹全碑」(そうぜんぴ)の臨書作品である(「廷曹廊閤升降」)。
 隷書は「古隷」(これい)「八分隷」(はっぷんれい)と大きく分類される。「曹全碑」はそのうち、「八分隷」に含まれ、その代表格。
 隷書の特徴は「行書・草書体のように、右上がりをさせない」「八分隷には、終筆部分に“波磔”(はたく)と呼ばれるものがついている」「(一般に)文字造形が扁平である」ことが挙げられる。
 しかし、ただ単に、楷書を扁平にして波磔を付けても隷書にはならない。古典臨書により、的確な隷書の筆法、隷書の造形性を身につけなければ、(隷書らしき“モノ”にはなっても)隷書の本質には迫れない。

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